地域に根ざしたお店こそネット販売を行うべき2つの理由

私の実家は田舎町の小さなお米屋さんでした。子供の頃、ご近所から電話で注文を受け、配達して回るという親の仕事を身近に見て育ちました。

今思い返せば、売上規模も小さく、派手さのかけらもない仕事でしたが、そこには「人と人」のつながりがあり、優しさや信頼関係のあるとても良い仕事だと感じます。

時代は流れ、今ではネット販売がポピュラーになり、近所のお店ではなく、遠方のお店から商品を購入できるようになりました。ネット販売が無ければ購入できない商品が購入できるというのはとても便利なことです。

ですが、その反面、近所にあるお店で買えるものもネット販売で購入する、ということもあります。

何らかの事業を行われている個人事業主の方は、そういった「近所に住んでいるけど遠方の店からネットで購入している人」に、自分たちの商品を買ってもらえたら、と思うことはないでしょうか?

「わざわざ自分のお店で買ってくれないんじゃない?」
と思われる方もいるかもしれませんが、そんなことは全くありません!

地域に根ざした商店や、店舗だからこそ、ネット販売を行うメリットがあります。その理由をここではご説明したいと思います。

[1つ目の理由]同じ商品なら知っている人にお金を払いたい

あそこでしか買えない商品、ということであれば遠方のお店に注文をして取り寄せるしかありません。ですが、色々なお店で取り扱っている商品であれば、知っている人から購入したい、と思うのが人の心です。その方が安心できるし、だれかのためになっている感じを得られるからです。

来店するのは面倒。

例えば、私はいつも通っている美容室で「整髪料(ワックス)」を購入します。ですがその「ワックス」はネットで他の店で同じものが売っています。価格も同じです。そういう場合、できれば通っている美容室から購入したいと思います。でもその美容室がネット販売をしていない場合、お店に行き購入するしかありません。

そうすると、
知っている人から買いたい < わざわざ買いに行きたくない
という気持ちのバランスになり、行きつけの店から買いたいけど、行くのが面倒なのでネットで買う、という結論になってしまいます。

買いたくないわけではなく、手間のかからない選択をした結果、ネットで購入するのです。

電話よりもネット。
現金を持っていない。

私の実家のように昔ながらの商売をされていると電話で注文を聞いて配達し、玄関で代金をもらう、ということがあります。

この形の場合、
「電話をする」
「現金で支払う」
という2つのストレスポイントがあります。

最近では世代が若くなればなるほど、電話で話すこと自体が減ってきていて、電話で話すということにハードルを感じます。

電話ではなくメールやLINEで注文できることを求められています。

そして、最近ではスマートフォン決済を利用される方が増え、現金を持っていないタイミングがあります。そういう時、金銭の受け渡しの必要がなく、ネット上でクレジットカードで決済できるととても便利です。

[2つ目の理由]ネット販売は郵送じゃなくても良い

「ネット販売」というと「郵送」する、と思われるかもしれませんが、地域に根ざしたお店の場合、郵送ではなく「配達」しても良いのです。

ネット販売を始めるのは新規顧客の獲得が目的と思われるかもしれませんが、既存客の利便性が向上することで、常連客の満足度を高めることも可能です。

事前にネット上でクレジットカードで決済をしてもらうことで、配達時には商品を届けるだけで完了できます。そうすると、常連のお客様の場合、「〇〇に置いておいてください」というような非対面で配達が完了することもできます。

「お客様に会わなければ」
と思われるかもしれませんが、もちろん顔を合わせ会話をし、商品を受け渡すことで信頼関係を築くことができると思いますが、それよりもまずは「お客様の都合に合わせられる形」を用意することが重要です。

地域に根ざしたお店こそネット販売を

Amazon、Uber Eatsのような大手サービスはとても便利なサービスになっていますが、個別にお客様の要望に対応するには限界があります。

  • お米やお酒の販売・配達
  • テイクアウトのお弁当の販売・配達
  • 化粧品の販売・郵送
  • クリーニングの受け取りから納品
  • サロンの予約・事前精算

などなど、「ネット販売」というツールを使って、今まで行なってきた事業の幅を広げることができます。

地域に根ざしたお店だからこそできる細やかな配慮が、ネット販売を通じて力を発揮することができると思います。

最近ではネット販売もクレジットカード決済も、大きな投資を行わなくても実現できる方法があります。ぜひお試しください。